アヤポコの雑記*2人目育児中

育児のこと、旅行のこと、仕事のこと。30代の第二子子育て中の雑記です。

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6年ぶり2回目の転職

■転職のきっかけ

私は6年前に入社した人材紹介会社で社内SEとして長く働いてきた。
今回の転職のきっかけはリモートワークの解除だった。
そもそも会社に入る時も、「35歳になったら起業したいな」とか「5年くらい勤めて別のところに移ろうかな」と思っていたので、もともと定年までいる会社としては捉えていなかった。
それでも居心地は良く、うるさくも言われず好きなことをやらせてもらっている環境で、業務内容に大きな不満はなかった。
それが、転職に一気に動き出すきっかけになったのは、「リモートワークの解除」
コロナ禍で1年以上リモートワークが続いていた状態だったが、業績の悪化を理由にコロナ感染者が増え続ける最中にリモートワークが解除となり全員出社となった。
社内SEとして業務している私も例外ではなく、突然、「来月からフル出社で」と言われたのが転職を考えるきっかけとなった。

実はそれまでも何回か転職を考えたことはあったがプライベートのタイミングと噛み合わず、転職を行動に移すに至っていなかった。
約3年前、1人目が2歳をすぎて、そろそろ風邪も引かなくなってきたから転職しようかなと思った時期があった。その時は、友人の紹介でご縁があった会社に内定をいただいていた。しかし、内定後1ヶ月経たずして2人目の妊娠がわかり、悩んだ結果、現在の会社に残ることを決めた。
そんな経緯で産休・育休を取得し、育休から復帰した時期はコロナ真っ最中の2020年4月。会社からは自宅にノートPCが届き、リモートワークでの復帰となった。
リモートワークでの業務は妊娠中にも経験していたが、復帰後もとても心地よくメリハリがつけられ、同じく自営業でリモートワークをしている夫と一緒にお昼を取ったりと家族でコミュニケーションをとる機会が増え、快適に仕事をしていた。
業務内容や給与が多少希望から劣っていてもリモートワークという働き方が続くのであればこのままこの会社で自分を活かす道を考えてもいいかなと思っていた矢先に冒頭の「フル出社」宣言があった。
ある意味リモートワークという隠れ蓑で見ないようにしていた状態から、ベールを剥がれ、問題点や自分の嗜好との違いを再度見つめ直すきっかけとなったのだ。
これをきっかけに真剣に自分の働き方について考え始めることになる。
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■転職の軸

今回の、転職の軸は大きく3つとなった。
10年後の自分、ビジョンへの共感、働き方である。

・10年後の自分

10年後にどういう自分でありたいか、というイメージが今の会社で描けなくなったというのが大きな理由の一つである。
今の会社に入社した当初は「ロールモデルがいないのであれば自分がロールモデルになればいい」と思っていた。
目指すべき人がいなくても自分がリーダーになって後輩に背中を見せてあげればいいんだと。
実際に今の職場でもそのポジションはかなり果たせたのではないかと思っている。役職にはついていなくても、みんなが憧れる存在、目指したい仕事のスタイルを見せられていたのではないと多少自惚れながら思っている。
思えば、誰もITなんて知らない会社だった。そこから同じポジションで仕事をする仲間が2人増え、データベースなんて触ったことがないところからSQLを触れるようになった仲間が5人になり、紙でヒアリングしていた会社の営業担当がもっと効率よくというマインドを持つようになる。そんな文化の醸成には大きく貢献できた自信がある。

ただ、ここで10年後も自分が活躍して仕事をしているイメージがつくかと自分自身に問いかけた時、正直、会社の方向性と自分が求めている方向性が噛み合わなくなってしまっているなと感じた。

この感覚は前にもあった。
会社の方向性と自分のやりたいことがバッチリあっていて会社が成長するのに従って自分が成長できるのであればベストであるが、会社が求めているロールと自分が欲しているポジションが合わなくなるということはどうしてもあると思う。
会社も変わるし自分も変わるから。

最初の転職は入社4年目、新卒で入った大手SIerからの転職だった。
新入社員だし、勉強になる部分はたくさんあったが、「この仕事私がやる必要あるかな」「この機能を作るのって無駄に予算消化しているだけじゃないかな」という気持ちが強くなり、自分の存在と仕事の狭間でバランスが取れなくなって、もっと意味のあるものを作りたいと思い転職に踏み切った。
もちろん初めての転職という意味では未知だし怖さもあったが、それ以上に今の組織に長く居すぎてしまったら自分がダメになってしまうという感覚が強かった。自分が求めているものと会社に求められているものが乖離しすぎてしまったのだと思う。
最初の転職は今回みたいに軸がしっかりあったわけではなく、今の環境からガラリと変わるところでチャレンジしたい、大きい会社だったから小さいベンチャーがいいというようなノリだった。

2社目は人材紹介業をやっている営業主体の会社。社内SEという立場で入社した。
同じポジションで業務をしているのは100人中3人でほぼ全てが営業という社員構成である。
また、直属の上司は営業上がりの役員のため権限はあるが、IT関連にはさほど明るくはないという状態。
小さい会社だけど自社でスクラッチ開発したシステムやwebがあり、それを日々改善していく、開発運用の中にはやりがいも多くあった。振り返るとなんでこんな規模の会社がここまで開発してるんだろうってくらいよく機能追加や改修していたなぁと思う。

社会人になって10年目、2社目である現在の会社でSEをやっていて、10年後にどのポジションになっているのかと真剣に考え始めた時、「自分の部署を持ってIT部門として売り上げを作ってくイメージ」は全くできなかった。

元々1社目のバックグラウンドもあり、漠然としてだが、将来はPMとしてキャリアを発展させていきたいと思っていた。
技術面ではエンジニアには絶対勝てないし自分が他の人に比べて優位になるところといったら営業の立場もエンジニアサイドのやり方もわかってプロジェクトを進めていく、この一点で突き進むしかないのではという感覚的なものだった。

「自分で想像できることは実現する」という言葉がある。
私自身も強くイメージを持ってプランを立てればその思いは実現すると思っている。
逆に、想像できないことは実現もできないのではないかと思う。
今の会社でPMとしての発展も、IT部門としての成長も、イメージが全くわかないという結論に至った時にこの会社にはもう長くいてはいけないと思った。
自分が10年後もPMとしてエンジニアを大切にしている会社でのびのび仕事ができている、そんな未来を強くイメージできる会社に移ろうと思った。

・ビジョンに共感できるか

会社っていうのは大体ビジョンだったり存在目的というものを掲げている。
以前上司が石を積む人の話をしてくれたことがあった。
旅人が石を積んでいる人に「何をしているのですか?」と尋ねると、一人目の男は「石を積んでいるんだ」と答えた
旅人が同じように石を積んでいる人に「何をしているのですか?」と尋ねると、二人目の男は「学校を作っているんだ」と答えた
旅人が同じように石を積んでいる人に「何をしているのですか?」と尋ねると、三人目の男は「子供が安心して活動できる未来のために働いているんだ」と答えた
ちょっと内容は違うかもしれないが、要は同じ仕事をしている人でも視点の違いによって作業をする人になったり夢を実現する人になったりするという内容のお話。
ここで三人目の男が話した内容が会社のビジョンに近いとする。

高い視座を持つことは大事、それはわかった。
ではその目指すべき場所が自分の考える目的地と違ったら?
例えば、「子供が安心して活動できる未来のために働いているんだ」というビジョンに対して自分が人生の中で最も大事にしているのは子供の安心ではなくて「人との出会い」だったら?
もちろん子供の安心だって大事なのはわかるが、そのビジョンが自分の人生で目指す「人との出会い」というゴールとずれていたら、共感性が薄れただの石を積む人と同じ生産性になってしまうかもしれない。

そこで今回の転職では会社が目指す場所と自分が目指す場所が一致してるか。
会社の打ち出す方向性に強く共感できるかも大きな転職の軸とした。

・働き方

ここは実はおまけのようでおまけではない大事なポイント。
今回の転職のきっかけがリモートワーク解除だったように、すでに生活と仕事が絡み合って切り離せない世の中になっている。
そのうち自分の事業を興したいなという希望もあり、「リモートワーク」「副業」が可能な会社もリストアップの対象としてもらった。
リモート&副業OKという働き方が、10年後も自分が活躍できているイメージが湧いて、会社のスタンスであるビジョンにも共感できるという物差しにもなると思ったからだ。

会社の制度は会社が社員に求めていることをよく表していると思う。
例えば、近距離通勤手当のような会社の近くに住むと一定額の手当が毎月もらえるというもの、これは会社からの「なるべく通いやすいところに住んでコミットして」という意味であるし、転勤手当なんて手当があったら「転勤はあるけど給料アップするからよろしく」というメッセージである。
このように会社においてどのような働き方が採用されているかを見ることで会社のスタンスが自分の目指す方向と合っているかを見ることができると思う。

今回の転職では最重要事項ではなかったものの、10年後の自分とビジョンに共感できる会社を探したら結果的にリモート&副業OKという会社だったので、会社の制度を自分の価値観に照らし合わせてみるのは良い方法論かもしれない。

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■転職の方法

転職エージェントを利用した。
現在人材紹介の会社に勤めていることもあり、紹介料高いのに大丈夫かなという気持ちもあったが、他社のエージェントを利用することで勉強になった部分もたくさんあった。
エージェントを利用してうまくいかなかったら自己応募にしようかなと思っていたが、利用したエージェントの方が、とても上手くハンドリングしてくれて転職先を決めることができた。

エージェントを使うメリットはやはり情報量と自分では1歩踏み出せないところを無理やり突破してくれるところ。
人によって好き嫌いはあると思うが、自分だったら絶対に応募しないような会社にもエントリーを出してくれて面接の日程をどんどん組んでくれる。エージェントを待たせている感じがするからのんびりせずにこっちもどんどん予定入れて面接組んでいく、このサイクルでかなりの数面接をこなしていくことができた。

■戦績

振り返ってみるとかなり応募したなという感想。
面接だって毎日仕事終わりに入っていてこの量は時短じゃなかったらできなかったんじゃないかと思う。
そして面接をしっかりできたのは騒音を避けて実家で面接している間に家で子供をお風呂に入れてご飯食べさせてくれた夫のおかげ。ありがとう!
書類選考 43件 合格16件 不合格27件 通過率37.21%
1次面接 16件 合格8件 不合格6件 選考辞退2件 通過率50%
2次面接 8件 合格3件 不合格0件 選考辞退5件 通過率37.5%
3次面接以降 内定1件、内定辞退1件、選考辞退1件

面接いっぱい頑張った!おかげで受けている間にだんだん軸がしっかりしてきて自分の考えを内省する良い問いをたくさんもらった。普段は聞けない企業の内側を選考中はたくさん教えてくれるので勉強になったし面接でお話しした企業についてはこれからもどこかで思い出すことがあるだろうな。

■退職交渉

交渉という交渉は実際はなかった。
内定を受けた次の日に上長に退職の意を伝え、翌週に考え直す気は無いかと一度聞かれた後そのまま受理された。
実はもっと白熱するかと思っていたのでちょっと拍子抜け。

お世話になった人たちにご連絡。
嬉しい言葉をたくさんもらう。半分お世辞だと思うけど。

いずれにせよ、すごく幸せな環境で仕事させてもらっていたなと再認識。
寂しいしコロナだからみんなで最後には飲めそうに無いけど、良い形で終われそうでよかった。
最後まで卒業制作(ツール作成などなど)頑張ろう。



10年後の自分はこの記事見て何を思うかな?